栄林寺の歴史history
日蓮宗寺院である栄林寺は、千如院日好(寛永3年-1626年寂)によって開山されました。本尊は十界大曼荼羅で山号は長光山と号し、かつては隣接する薭田神社(旧蒲田神社)の別当寺でありました。薭田神社は、古く平安時代の記録にもその名の残る延喜式内社で、日蓮宗の宗祖・日蓮聖人が御神体を開眼したと伝えられております。当寺所蔵の『諸寄進帳』には、安政の地震で社殿が大破し41世日現の代に再建されたとの記載があります。また開山・千如院日好の供養のために創建された『開山供養塔』は、日好が寛永三年に没したとの銘文が刻まれた当寺の歴史を位置づけるうえで貴重な資料で、大田区の有形文化財に指定されております。
江戸時代、現在の呑川東岸に鶴寄せ場があり、それを中心にした蒲田寄りの水田地域が当寺の檀徒区域でした。将軍が鷹狩りに来て休息したという家も檀徒のなかにあり、現在お成り橋、馬引橋などの橋もあることなど、地域には鷹狩りにまつわる伝説がございます。また春秋の彼岸中日に、檀徒によって仏前に供えられた供物を、法要の終った後で参諸者一同に振る舞い、懇親の時を過ごす慣習があり、今日まで続いております。
栄林寺の施設facility
本堂
庫裡
宗派 | 日蓮宗 |
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総本山 | 身延山 久遠寺 |
名称 | 長光山 栄林寺 |
創建 | 1626年 |
開山 | 千如院日好 |
住職 | 渡邉卓睦 |
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墓地 | 共同墓地 一般墓地 ペット 墓地 |
駐車場 | 有り |
住所 | 東京都大田区蒲田3-1-16 |
電話 | 03-3732-1490 |
住職からのご挨拶greeting
栄林寺住職 渡邉卓睦
栄林寺住職をさせて頂いております渡邉卓睦と申します。私は日蓮宗のお寺に生を受けまして、僧侶である父や修行中の方々に囲まれて育ちました。大学進学の機会に立正大学に進み、一般的な仏教について学んでおりました。
学生時代には、仏教文化に触れ、古文書の読解や仏像の研究等々でありましたが、そうして学生生活を過ごす中で改めてお釈迦様の説かれた仏教の素晴らしさに気付かされました。ここに来て僧侶として志を新たにし仏道修行を本格的に始めました。
その後、仏教書籍の編集等に携わっておりましたが、檀信徒の方々との触れ合いということを考えるようになり、ご縁のある寺院で改めての修行をさせて頂きました。その頃、縁あって当所栄林寺にも伺うようになり、ご推挙を頂戴いたしまして住職となりました次第であります。
お葬式・ご法事などのご供養はご先祖さま・親族を大切にすると共に、ひいてはご自身・ご家族も安らぎを得るものであると考えます。世間では葬式仏教と揶揄されたりする事もありますが、ほとけさまの教えである経典に基づいてその祀りごとを行うのが、お寺の役割のひとつと考えられます。
御祈願の文句に「大難は小難に、小難は無難に」という一編がございます。まさにそのように皆様方がご供養を通じてひとつの安心をお持ちになる一助となれば幸いです。
渡邉卓睦
昭和43年 東京都足立区生まれ
平成5年 立正大学仏教学部仏教学科卒業
平成5年 日蓮宗第二期信行道場修了
平成8年 立正大学大学院文学研究科仏教学専攻修了
平成20年 栄林寺住職承認